カレー味のう○ち と う○ち味のカレー
食べなきゃいけないとしたらどっち?
という、あの幼き頃の難問
何年としを重ねてもこの答えは全く出ないまま。
今ぼくは新しいお家に引っ越しをしているのだけど
その家が新築のアパートなのです。
全てがまだ誰も使っていない空間。
新品のおもちゃを包み紙から出すようなあの感覚
人生2度目の新築物件で、もの凄くワクワクしていたのだけど
ふと、トイレに入った時に思ったのです。
「まだ誰も使っていないこの便器は、新品の陶器とおなじだよね?」
だったら、いまここに例えばカレーライスを盛りつけて食べることができるだろうか?
と、またとんでもないアホな事を考え始めてしまった。
もしかしたら、工事のオジサンが隠れてようをたしたかもしれない。
そんな可能性を考えてしまうと絶対にできない。
じゃあ本当に、新品のまだ設置もしていない和式便器をお皿にカレーを食べることができるだろうか?
たぶん僕はできない。
物理的にだけ考えたら、奇麗に洗われた新品の便器は食事用に買ってきた陶器と何も変わらないはず。問題は無い。
でもやっぱり食べられないし美味しいと思えないだろう。
このように、色や形がいろんな記憶を呼び戻したりして「印象」となって人の行動を決定づける事がある。
しかしこの「印象」というものをわりとないがしろにして何かを計画されている事が良くある。
そういった計画は結果的にイメージができていないので理屈ではあっていても「印象」が悪かったり、マッチしていなかったりする。
こう言ったことは町の設計や公共事業、あらゆる商品やルールや法律などにみられる。
これは文章や数字に捕われすぎて「イメージ」を持つことができなかった結果のように思うのです。
「印象」については言葉で説明するのが難しいのでよく後回しにされます。
ぼくはデザインの仕事をしてきたので、色や形によって「印象」を導くのが大きな役割だったりしますが、デザインの仕事がどうして大事なのかという事がまだまだ日本では理解されていないなーと感じます。
色や形をよく検討して「印象」を導きだしたり機能させるのはとても大事な事だと思います。
でもこれって、誰でも簡単にできる事ではなく、日々世の中のものを観察し研究してきたデザイナーだからできる仕事だったりします。
デザイナーという仕事とはまさにこの色や形の効果について普通の人が意識していない時間も常に観察、研究し効果を出す仕事です。少なくともぼくはそうやってきました。
なので、「印象」の大事さに気がついたなら、何かを計画して作り出す前にデザイナーを仲間に入れて仕事する事をおすすめしますよ。
そうじゃないとあなたが計画しているものは実は便器でカレーを食べることを強要するような物になっているかもしれません。
ひっひっひ。
きゃー!!!
今日もヒビアトリエに来ていただいてありがとうございます!
カレーライスが大好きなので、変な事を考えてしまいました。
食事中だった方ごめんなさい。
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